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いつの間にか
小さく区切られてしまった世界
放り出された場所は
見たくもない鏡の部屋で
堪らず視力を削って捨てた
幾つもの夜を犠牲にした
何度だって消えかけた
思い出すのは綺麗な思い出ばかり
顔を上げなきゃ
欲しいものができたなら
私の掌はきっと
宇宙にだってなれる
重くて頑丈なドア
広い外への出入口
今は内側からチェーンをかけて
埃を被ったドアノブ
バスタブに沈んだ目覚まし時計
チャイムに怯えて耳を塞ぐ
更に奥へと続くドア
部屋の奥に閉じ込めたモノ
それが何なのか私しか知らない
知らぬ間に生まれたモノ
それが誰なのか私しか知らない
鍵穴の向こうに狂気を見た午前2時
この散らかった部屋が怖くないなら入ってきて
雨に濡れた体でも
汚れた靴のままでもいいから
お茶は出せないかもしれないけど
君の椅子は倒れてない
生きる為に隠れたなんて言ったら
君は何て言うんだろう
卑怯だと詰るかな
それもいいさと許すかな
他に方法を選べなかった
幼く不器用で醜い私を
地を這って
泥水を飲んで
隙間から太陽を浴びて
それでも生きたいと言う
ドアノブを壊したくはないと
まどろみながらも下手なりに生きて
何か見つけられたら
そんな生き方しかできない私でも
どうか見つけてください
どうか認めてください
散らかった部屋を笑わないでください
もうひとつのドアを怖がらないでください
出入口の鍵ならとっくに渡してあるんだよ
気付いてるよね
走
る羊
「生涯」とラベルの貼られた囲いの中/思想も持たぬ羊のように/時間を追い時間に縛られ時間に追われ時間に焦る日々/一分一秒たりとも気を抜いてはならぬ/振り向けば喰われて飲み込まれるだけ/真っ暗な胎内から追い出され/暖かな羊水を奪われ/この世に産み落とされた罰/理由も目的ももわからないまま/到達地点も決まらないまま/ただ囲いの中を走る走る/その足元生い茂る草の名は焦燥か/気休め程度に咲く花の名は欺瞞か/走れ羊ども/飽き飽きした羊飼いが/おまえを殺してしまうその日まで
Please don't remember me
Please don't hide your lies
And please don't make me pull the trigger
●
雲に月が隠れた
赤い目をしたうさぎが
光の届かない部屋の隅で震えている
飽和するメロディとライム
僕は臆病になった
眩しいくらい鮮やかだった世界を
いつしか怖がるように
動けなくなった僕を抱きしめて
真っ暗で顔が見えないなら手を繋ごう
裸のままののこころを月にかざそう
そうしたら 何かわかるかな
僕はまた目を開けて歩き出せるかな
君の手を取れるかな
君は笑ってくれるのかな
★
儚 く も 刹 那 主 義
静 か に 燃 ゆ る 火 が
満 月 の 夜 に 世 界 を 抜 け 出 し た
辿 り 着 く そ の 先 で
た ゆ た ゆ と 揺 れ て は
己 を 模 し た 輝 く 文 字 を な ぞ る
「 他 に 何 も い ら な い 」
心 臓 が 叫 ぶ よ
い つ で も 貴 方 だ け に 見 つ け て 欲 し い
交 差 す る オ リ ジ ナ リ テ ィ
目 隠 し さ れ た ま ま
闇 雲 に 白 い キ ャ ン バ ス を 走 る
ぶ ち ま け ろ ア イ デ ン テ ィ テ ィ
星 を 望 む み た い に
保 障 さ れ た 未 来 な ん て い ら な い
た だ ひ と つ 願 う の は
貴 方 の 生 々 し い 体 温
繋 い だ 小 指 を 切 り 離 さ ぬ よ う に
目蓋を開いた瞬間から
こころのネジをそっと緩める
皮膚の下を流れる血は
なるべく冷たい方がいい
そうして針は精密な文字盤の上を
今日もゆっくりと回転しはじめる
ただ上を見て歩け
無駄なものを切り捨てろ
重ねられた矢印を頼りに
手垢だらけの情報を
飽きもせず何度もなぞっている
大丈夫 大丈夫って
誰に向かって言ってるんだろう
案外自己暗示も役に立つ
痛いのも見ないふりで
"So what? I'm all right,huh?"
おどけて肩をすくめる仕草も
そろそろ様になってきた頃かな?
朝日を浴びればまた
何度だって
こころのネジを緩める
それでいい
薄桃色の花が咲くまで
クラウンは踊れない
07/09/20 awata.